2025/08/04 23:01

夏の定番アイテム「ポロシャツ」。シンプルで着回しやすく、多くの男性に愛されていますが、一歩間違えると「おじさんっぽい」「ダサい」という印象を与えかねない、実は奥が深いアイテムです。
「定番ブランドのポロシャツも良いけど、周りと差をつけたい」 「おしゃれなポロシャツを、もっと手頃な価格で手に入れたい」
そんなあなたにこそおすすめしたいのが「古着のポロシャツ」です。
古着ならではの風合いや現行モデルにはないデザイン、そして何より一点モノという魅力。
古着のポロシャツは、あなたの夏のコーディネートを格上げしてくれる最高の相棒になる可能性を秘めています。
この記事では、メンズポロシャツの基本的な選び方から古着ならではの魅力、おしゃれなコーディネート術、さらには避けるべきNGな着こなしまで徹底的に解説します。
この記事を読んだ後にはあなたもポロシャツをオシャレに着こなせるようになっているでしょう。
古着ポロシャツの魅力とは
新品にはない古着のポロシャツならではの魅力はたくさんあります。なぜファッション感度の高い人たちがこぞって古着のポロシャツを選んでいるのか、その理由を探ってみましょう。
唯一無二のデザインに出会える「一点モノ」の価値
古着の最大の魅力は、なんといっても「一点モノ」であること。80年代、90年代に流行したデザインや、特定のイベントや企業のために作られたコラボレーションアイテムなど、現行では手に入らない希少なポロシャツに出会える可能性があります。他の誰とも被らない、自分だけのスタイルを表現したい方にぴったりです。こなれた風合いと雰囲気
新品のパリッとしたポロシャツも清潔感があって素敵ですが、古着のポロシャツには、何度も洗濯を繰り返すことで生まれた独特の「こなれ感」があります。生地が柔らかく肌に馴染み、色味も絶妙に褪せていることで、買ったその日からコーディネートに深みと奥行きを与えてくれます。このヴィンテージライクな風合いは、どんなにお金をかけても新品では再現できません。高品質なアイテムが手ごろな価格で
ラルフローレンやラコステといった、新品なら数万円はするようなハイブランドのポロシャツも古着なら数千円で見つけることが可能です。高品質で丈夫な作りのブランドポロシャツは古着であってもまだまだ現役で活躍してくれます。憧れのブランドアイテムを気軽に試せるのも古着の大きなメリットです。
失敗しないメンズポロシャツの選び方
古着・新品を問わず、おしゃれなポロシャツスタイルを作るためには、まず自分に合った一枚を選ぶことが重要です。以下の5つのポイントをしっかり押さえましょう。
1. サイズ感:最重要ポイントは「程よいゆとり」
ポロシャツが「おじさんっぽく」見える最大の原因は、サイズ感が合っていないことにあります。特に、ピチピチすぎるタイトなサイズは避けたいところ。
肩幅 自分の肩のラインと、ポロシャツの肩の縫い目がぴったり合う、もしくは少しだけ落ちる「ジャスト〜ややドロップショルダー」が理想です。
身幅: ボタンを留めた状態で、体に付かず離れずの程よいゆとりがあるものを選びましょう。タックイン(シャツの裾をパンツに入れる)しても、お腹周りがもたつかないくらいが目安です。
着丈: タックアウト(シャツの裾を出す)して着る場合、腰回りが隠れるくらいの長さがバランス良く見えます。長すぎると野暮ったくなります。
古着選びの注意点: 海外ブランドの古着は日本のサイズ表記よりも大きいことが多いです。必ずM、Lといった表記だけでなく、実寸(着丈、身幅、肩幅、袖丈)を確認するか試着してから購入することをおすすめします。
2. 素材:「鹿の子」と「天竺」の違いを知る
ポロシャツの着心地や見た目の印象は、素材によって大きく変わります。代表的な2つの素材の特徴を覚えておきましょう。

鹿の子(かのこ): ポロシャツの最も定番な素材で英語では「moss stitch(モスステッチ)」とも言います。凸凹とした編み目が特徴で、肌に触れる面積が少ないため、通気性が良くサラッとした着心地です。スポーティーでカジュアルな印象を与えます。ラコステやラルフローレンの定番モデルもこの素材です。

天竺(てんじく): Tシャツによく使われる滑らかでフラットな編み地の素材で、カットソーやジャージーとも呼ばれます。鹿の子よりもドレッシーで上品な印象になります。きれいめなコーディネートやビジネスカジュアル(ビジカジ)にも適しています。
どちらが良いというわけではなく、なりたいスタイルに合わせて選ぶのが正解です。カジュアルに着たいなら鹿の子、上品に着たいなら天竺がおすすめです。
3. デザイン:襟と袖口で差をつける
シンプルなアイテムだからこそ、細部のデザインが全体の印象を左右します。

襟: 襟の形や大きさで印象は大きく変わります。小ぶりな襟はシャープでモダンな印象に、大きめの襟はクラシックでレトロな印象になります。また、襟がしっかりと立つ「台襟(だいえり)」付きのものは、ジャケットのインナーとしても使いやすく、きちんと感を演出できます。

袖口: 袖口がリブになっているものが一般的ですが、リブがない筒袖のデザインもあります。リブ袖は腕周りをすっきりと見せ、スポーティーな印象に。筒袖はよりリラックスした、Tシャツライクな印象になります。

ボタン: ボタンの数や素材もチェックしたいポイント。2〜3つボタンが主流ですが、ボタンがないスキッパータイプは、首元に抜け感を演出できます。
4. 色:定番色+αで着こなしの幅を広げる
まずは、どんなスタイルにも合わせやすい定番カラーを揃えるのがおすすめです。

定番カラー: ホワイト、ブラック、ネイビー、グレー。この4色があれば、着こなしに困ることはありません。特に白のポロシャツは、清潔感があり、夏らしい爽やかな印象を与えてくれるマストアイテムです。

アースカラー: ベージュ、カーキ、ブラウンといったアースカラーは、落ち着いた大人の雰囲気を演出できます。ミリタリーパンツやデニムとの相性も抜群です。

アクセントカラー: 定番色に慣れてきたら、グリーン、ブルー、ボルドー、オレンジといったアクセントカラーにも挑戦してみましょう。古着なら絶妙な色落ち具合のカラーポロシャツが見つかることも多く、コーディネートの主役になります。
5. ブランド:それぞれの個性を知る
ポロシャツを語る上で欠かせないのがアイコニックなブランドの存在です。それぞれの歴史や特徴を知ることでより愛着のある一枚が見つかります。
LACOSTE(ラコステ): ポロシャツの元祖。ワニのロゴでおなじみ。フランスブランドらしい洗練された上品なデザインが特徴です。特に定番モデル「L.12.12」は流行に左右されない永遠のスタンダードです。古着市場では「フランス製(通称:フレラコ)」が高値で取引されています。
Polo Ralph Lauren(ポロ ラルフローレン): アメリカントラッドの代表格。ポニーのロゴが象徴的です。豊富なカラーバリエーションとゆったりとしたシルエットが特徴。古着市場でも非常に人気が高く、年代やデザインによって様々な表情を見せてくれます。
FRED PERRY(フレッドペリー): イギリスのファッションブランド。月桂樹のロゴと襟と袖口に入った2本ライン(ティップライン)が特徴です。モッズやスキンズといった英国のユースカルチャーに愛され、音楽との結びつきが強いブランドです。細身でスタイリッシュなシルエットが魅力。
【古着編】差がつく!古着ポロシャツの選び方とチェックポイント
基本的な選び方を踏まえた上で、古着ならではのチェックポイントをご紹介します。宝探しのような感覚で、自分だけの一枚を見つけ出しましょう。
1. 状態をしっかりチェック!
古着選びで最も重要なのがコンディションの確認です。以下の点は最低限チェックしましょう。
襟や袖の黄ばみ・汚れ: 白や淡い色のポロシャツは特に注意が必要です。
穴や破れ: 小さなピンホール程度なら味として楽しめますが、大きなダメージは避けましょう。
ボタンの欠損: オリジナルのボタンが揃っているか確認します。
生地のヨレや伸び: 首周りや裾が伸びきっていないかチェック。生地を軽く引っ張ってみて、ハリが残っているか確認するのも有効です。
オンラインの古着屋で購入する場合は、商品説明や写真を隅々まで確認し、不明な点があれば事前に問い合わせるようにしましょう。
2. 「Made in 〇〇」生産国にこだわる
同じブランドでも、生産された国や年代によって、生地の質感やシルエットが異なります。生産国にこだわって探すのも、古着の楽しみ方の一つです。
LACOSTEの「Made in France」: 通称「フレラコ」。70〜80年代にフランス本国で生産されていたモデルで、現行品とは異なる独特のしなやかな生地感と、美しいシルエットが魅力です。希少価値が高く、古着好きの間では憧れのアイテムとされています。
Ralph Laurenの「Made in USA」: 80〜90年代のアメリカ製ラルフローレンは、現行品に比べて身幅が広く、着丈が短いボックスシルエットが特徴。このシルエットが今のトレンドにもマッチし、人気が再燃しています。
3. ロゴやデザインで遊ぶ
定番のワンポイントロゴも良いですが、古着ならもっと個性的なデザインが見つかります。
総柄・ボーダー: 90年代を彷彿とさせるような大胆な総柄や、レトロな配色のボーダー柄は、一枚でコーディネートの主役になります。
刺繍・ワッペン: 企業のロゴや、ゴルフ大会の記念刺繍などが入ったものも古着ならでは。その背景を想像するのも楽しい時間です。
もうダサいなんて言わせない!ポロシャツのおしゃれメンズコーデ術
選び方がわかったら、次はいよいよ着こなしです。「おじさん見え」を回避し、おしゃれに見せるためのコーディネート術を、テイスト別にご紹介します。
1. きれいめ・ビジカジコーデ:「上品さ」と「清潔感」が鍵
ポロシャツを大人っぽく、きれいめに着こなすための鉄則は「ドレスライクなアイテムと合わせる」ことです。
×スラックスで鉄板きれいめスタイル: 最も簡単で失敗しないのが、スラックスとの組み合わせです。センタープレスの入ったテーパードスラックスやワイドスラックスを選べば、一気に上品な印象に。足元は革靴(ローファーやレザーサンダル)を合わせると完璧です。色は、黒やネイビーのポロシャツにグレーのスラックスなど、落ち着いたトーンでまとめると洗練されます。
×セットアップのインナーとして: 夏のセットアップスタイルのインナーとしても、ポロシャツは優秀です。Tシャツよりも襟があることで、きちんと感をキープしつつ、程よい抜け感を演出できます。
タックインでスタイルアップ: ポロシャツの裾をパンツにタックインすることで、腰の位置が高く見え、脚長効果が期待できます。ベルトを見せることで、コーディネートのアクセントにもなります。
NG例:
サイズの合っていないポロシャツをタックインする(お腹周りがもたつく)
チノパンにポロシャツを合わせ、襟を立てる(典型的な「おじさん」スタイル)
ハーフパンツにハイソックスを合わせる
2. カジュアル・古着MIXコーデ:「抜け感」と「遊び心」をプラス
古着のポロシャツを活かすなら、カジュアルな着こなしがおすすめです。
×デニムで王道アメカジスタイル: 色落ちしたデニムや、リジッドデニムとの相性は抜群です。ややオーバーサイズの古着ポロシャツを、太めのストレートデニムに合わせれば、90年代ライクなストリートスタイルの完成。足元は、ボリュームのあるスニーカーが好相性です。
×カーゴパンツ・ベイカーパンツでミリタリーMIX: 武骨なカーゴパンツに、あえてきれいめな印象のポロシャツを合わせることで、バランスの取れたコーディネートに。カーキやオリーブのパンツには、白や黒、ネイビーのポロシャツがよく合います。
×ショーツで夏のアクティブスタイル: 夏はショーツと合わせる機会も増えます。子供っぽくならないためには、ショーツの丈感と素材選びが重要。膝上丈のすっきりとしたシルエットで、チノ素材やナイロン素材など、大人っぽいものを選びましょう。ポロシャツはジャストサイズ〜ややゆったりめがバランス◎。
NG例:
ピチピチのポロシャツに、ピチピチのスキニーパンツ
派手な柄のポロシャツに、派手な柄のパンツを合わせる(柄×柄は上級者向け)
首元までボタンをきっちり留めすぎる(堅苦しく見える)
3. 上級者向けテクニック
周りとさらに差をつけたいなら、こんなテクニックも試してみては?
レイヤード(重ね着)スタイル: ポロシャツの中に、白のTシャツやタンクトップを重ね着し、裾や首元からチラ見せするテクニック。コーディネートに奥行きが生まれます。秋冬には、ロングTシャツやタートルネックをインナーにするのもおしゃれです。
小物使いで印象を変える: キャップやバケットハットでストリート感を、レザーのトートバッグやサングラスで大人っぽさをプラスするなど、小物使いでポロシャツの印象は大きく変わります。
まとめ:自分だけの一枚を見つけて、ポロシャツコーデを楽しもう!
今回はポロシャツをテーマに、選び方からコーディネートまで幅広く解説しました。
ポロシャツをおしゃれに着こなすためのポイント
サイズ感は何よりも重要。「程よいゆとり」を意識する。
なりたいスタイルに合わせて素材(鹿の子/天竺)を選ぶ。
古着なら一点モノのデザイン、こなれた風合い、コスパが魅力。
きれいめに着るならスラックス、カジュアルに着るならデニムやカーゴパンツと合わせるのが鉄板。
タックインやレイヤードで着こなしの幅を広げる。
ポロシャツは選び方と着こなし方次第で最高におしゃれなアイテムに化けます。
ぜひ、お近くの古着屋やオンラインストアで、宝探しを楽しんでみてください。きっと、この夏を最高に楽しくしてくれる、あなただけの一枚が見つかるはずです。